R_yu’s diary

吃音者のために

#18 吃音者のはじめての留学 その2

留学先の学校では、日本人はとても珍しがられ、どんどん話しかけられる。#17 で書いた通りバディの子が人気者で、話す機会が多かった。

 

カタコト英語で話す私を見て、現地の女子学生達は嬉しそうに見てくる。初々しいのだろう。

自己紹介の後、質問攻めにされる。

ただでさえ英語で質問に答えることが難しいのに、吃音がさらにそれを難しくさせる。

 

「好きなスポーツは?」と聞かれ、「バスケットボール」と答えたいが、吃ってしまう。

もういいや、と思い、「サッカー」と答えると、休み時間にサッカーに誘われる。

 

「この近くに美味しそうと思った店はあった??」と聞かれ「フィッシュ&チップス」と答えたいが、吃ってしまい、「リンゴ」と答える。

リンゴを使った料理が出る店に連れて行ってもらえた。が、フィッシュ&チップスも食べたかった。

 

言いたいことが言えない。日本語でさえ難しいのに、英語の世界に入るともっと難しくなる。

 

しかし、サッカーをしたり、リンゴばっかり食べても辛くはない。

私はthank youと吃らずに言える。日常的な挨拶や、ちょっとしたフレーズは吃らなかった。

 

これだ。と確信した私は進路を英語関係に決めた。

将来、英語を使い生きていくぞ。そう決めた。