#24 クラスメートへのカミングアウト
去年4月、私の吃音はひどくなっていた。
それまで1年間、クラスメートにはバレないように必死に誤魔化してきた。それも限界が来た。
新クラスのオリエンテーションの日。
担任の先生に、私から話す時間を3分ください、と前もって言っていた。
連絡事項が終わり、私の名前が呼ばれ、前に出る。
クラスはざわついていた。
私は話した。
「実は、吃音という症状があり、うまく話せません。今までは誤魔化してきたけど、もう誤魔化しきれないし、グループでの活動や授業中に迷惑がかかるかもしれないので、知っていてほしいです。お願いしたいことは、問題に答えられない時があるし、グループの発表でも少し配慮してもらうことがあるかもしれません。よろしくお願いします。」
全員真面目な顔をして聞いてくれた。
誰一人茶化すことはなかった。
その日の帰宅途中、クラスメートの一人からLINEがきた。
「私はちょっと違うけど、発達が遅れてて、〜
〜カミングアウトに勇気もらった。ほんまにみんなの前で言うの偉いと思った。ありがとう。」
私の勇気に勇気づけられる人がいることを知った。
誰も話さないだけで、同じような悩みを持っていることを知り、そのような人の力になりたいと思った。
カミングアウトの効果は後日。