#26 授業では2通りの答えを用意する
毎日のように、発言したくてもできない状況に置かれる。
発言するには、言いやすい言葉でないといけない。そう思っていた約10年間で編み出した技があった。
自分の実力を確認する答えと、発言用の答えを用意することだ。
問いに答えるには答えが必要だ。
今自分がこの問題を解けるのかどうか、まず解いてみる。それを吃らずに言えるならそれがベストだが、吃る場合が多かった。
そこで、発言用の答えを用意する。
先生に指名された時、みんなの前で吃りたくなかったこともあり、間違っていると知っていながら言いやすい解答を用意し、それを読む。
周りからは、そんなのもわからないの?と言われたりするが、本当の正解は紙に書いてあるので、
「難しかったわぁ」と言い、その場をやり過ごす。
適当に授業を受けているわけではない。
吃音で悩んできた私にとって、最善の授業の受け方であった。