R_yu’s diary

吃音者のために

#16 吃音が発動するボタン

幼少期は遊ぶことが大好きで、放課後毎日毎日友達の家に行ったりしてゲームやカードゲームをして遊んでいた。

 

友達の家に着くと、インターホンを押す。

「こんにちは、〇〇です。〇〇くんと遊ぶ約束をしていて遊びに来ました。」

 

インターホンを押す前に、何回も頭の中や、独り言で練習する。何分も友達の家の前で練習をし、押す。押した瞬間、言えなくなるのだ。

私の声を聞く人がいる、話さなければならない状況に変わると、急に言えなくなる。

 

インターホンを押すのは自分のタイミング。自分が準備できれば押せば良い。準備ができたとしても、それは無駄になる。

 

自分でタイミングを決める際、私達は吃ってしまうことが多いのではないのだろうか。

自分から話す環境に急に飛び込むと(インターホンを押すことなど)吃りやすくなってしまう。

 

私が気付いたのは、

 

インターホンや電話のボタンなど、自分の意思や行動によって話す環境に移る際、喉にふたがされる。

結論として、これらのボタンは喉のふたを閉めるボタンなのだ。

 

私は根性論が大嫌いで、このボタンと喉の作用を気持ち次第でなくせるとは言わない。言いたくない。

 

しかし、ふいにインターホンで話せたこと、電話ですらっと話せたことがある場合、その成功体験を鮮明に思い出せるくらい、大事にしてほしい。

まだ成功経験をしていない人は、今後、ふとしたタイミングで成功する瞬間が訪れるかもしれない。

決してその体験を忘れないよう、大事にしてほしい。

 

その経験が、自身につながり、成功体験が増えることにつながる。

失敗しても大丈夫。私を含め、当事者の方が見守っている。